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報告書

JMTRタンクヤード内の液体廃棄物の廃棄設備用主要弁の設計・製作

西村 嵐; 岡田 祐次; 菅谷 直人; 園部 博; 木村 伸明; 木村 明博; 塙 善雄; 根本 浩喜

JAEA-Technology 2021-003, 51 Pages, 2021/05

JAEA-Technology-2021-003.pdf:5.55MB

材料試験炉(JMTR)では、平成26年度に液体廃棄物の廃棄設備であるタンクヤードにおいて、廃液配管及び廃液タンクからの放射性廃液の漏えい事象が発生した。本事象に対応するため、平成28年に設計及び工事の方法の認可(設工認)を取得し、平成28年から令和元年にかけてタンクヤード内の廃液タンク,廃液配管,主要弁等の取替工事を行った。取替工事において、廃液タンク及び廃液配管は、試験研究用原子炉施設に関する構造等の技術基準(試験炉技術基準)に基づき、それぞれ、第4種容器,第4種管として製作することが可能であったが、廃液系統の構成に必要となるボール弁,玉形弁及び逆止弁(主要弁)は試験炉技術基準において機器区分外であった。このため、主要弁の製作にあたっては、準用する基準及び検査を設定する必要があった。当該主要弁の製作にあたって準用する基準は、発電用原子炉施設の工事計画に係る手続きガイドから発電用原子力設備規格設計・建設規格(JSMESNC1-2012)のクラス3を設定した。準用する検査は、製作にあたって準用する基準JSMESNC1-2012のクラス3から、原子力発電所用バルブの検査を設定した。主要弁の準用する基準及び検査を設定した後、規制当局へ基準の考え方を説明し、主要弁の製作に着手した。製作した主要弁は、基準に則った検査を実施し、仕様を満足するとともに、廃液タンク及び廃液配管とともに据付け、廃液系統として最終的な検査に合格した。本報告書は、機器区分外である主要弁に対し、準用する基準及び検査の設定の考え方とともに、主要弁の製作にあたっては、使用する流体の性質に合わせた弁座,弁体,グランドパッキンの材質の設定、また、JMTRで発生した玉形弁に関する不具合事象への対策として、玉形弁の弁体と弁棒の接続方法の見直し、それら主要弁の設計,製作,検査及び据付けについてまとめたものである。

報告書

JMTRタンクヤード・コンクリート壁面の補修工法の妥当性確認試験

菅谷 直人; 岡田 祐次; 西村 嵐; 園部 博; 木村 伸明; 木村 明博; 塙 善雄; 根本 浩喜

JAEA-Testing 2020-004, 67 Pages, 2020/08

JAEA-Testing-2020-004.pdf:8.17MB

材料試験炉(JMTR)では、2014年度に液体廃棄物の廃棄設備であるタンクヤードにおいて、廃液配管及び廃液タンクからの放射性廃液の漏えい事象が発生した。本事象に対応するため、2016$$sim$$2019年度にかけてタンクヤード内の廃液タンク, 廃液配管等の取替え工事を行った。一方、本取替え工事において、廃液配管等の支持構造物である大型サポート(架構造型サポート)の据付け時にタンクヤード躯体コンクリート壁面に複数のひび割れが発生した。このため、ひび割れが発生したコンクリート壁面の補修が必要となった。特に、架構造型サポートを固定する一部の基礎ボルト(あと施工接着系アンカーボルト)周辺部では、隆起を伴うひび割れ(コーン状破壊)が観測された。コンクリート壁のコーン状破壊部における補修工法は規格化されているが、補修後にあと施工接着系アンカーボルトを打設するための妥当性を確認する強度基準は存在しなかった。本報告書は、コンクリート壁面のコーン状破壊部の補修工法として断面修復工法の選定及びあと施工接着系アンカーボルトの強度基準の設定をし、タンクヤードと同類の鉄筋コンクリート造である既設建家を用いて、コーン状破壊部を模擬し、選定した断面修復工法により補修した壁面にあと施工接着系アンカーボルトを打設後、あと施工接着系アンカーボルトの引張試験を行い、設定した強度基準との比較により、補修工法の妥当性評価についてまとめたものである。この試験結果から、本補修工法による、タンクヤード躯体コンクリート壁面におけるコーン状破壊部の補修に資した。

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